つくりだす喜びを味わう児童を育てる図画工作の授業を提案します!! |
(2) 先行研究における共同してつくりだす活動・〔共通事項〕 |
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@ 先行研究における共同してつくりだす活動 |
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○ 共同してつくりだす活動について |
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本来造形活動とは、個人の発想やイメージをもとにした表現活動であり、多様な個性の表現を追求するものです。それゆえ、異なった個性が集まってひとつの作品に仕上げる共同製作は難しいと考えられています。しかし子どもは、大人と比べて個としての確立がまだ未熟な時期であり、人との関わりや周囲の環境の影響を大きく受けながら育つ時期でもあります。ですから、子ども同士の共同の活動による大きな作品づくりやそれらの鑑賞を通して得られるものは、きっと彼らの柔軟な心や感性に還元されていくはずです。また、それらが自由で豊かな表現活動への土壌となることはいうまでもありません。
学校という同年齢の友達と生活を共にする場において、いろいろな抵抗を乗り越え、協力して作品をつくり上げていくことは、楽しさと共に苦しさの体験をも共有することです。また、自分と異なった感じ方や表現の方法を学ぶことは、自分の表現を客観的に認識し、大切にすることにもつながっていくのです。そして、ダイナミックな作品をつくり出した満足感・成就感は、他の領域では得られない大きなものがあります。 指導者は時期に即して充分に構想を練った上で、ぜひ共同製作をカリキュラムに取り上げてほしいものです。 |
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○ 共同製作の分類
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○ 発達の段階と共同製作 |
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A 文献における〔共通事項〕
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・ 子どもがもっている資質や能力であり、それをいっそう高めていくことが求められている。 ・ 図画工作でこれまで大切にしてきた、形や色について、子どもがそれをとらえ、そこからイメージをもつ姿であ る。 ・ 形や色などの特徴をとらえイメージをもつ能力は、表現や鑑賞の基本であり、広くコミュニケーションしていく力 のもとになるものである。
→形の感じや色の特色から、自分の体験してきたことやこれからやってみたいことなどを基にして、自分なり のイメージをもって発想する。 ・ 教師は、子どもがどのように形や色をとらえているか、そこからどんなイメージをもつようになったかを、理解し 指導に生かしていくことが大切である。 ・ 活動に集中できない子どもが、なぜ集中できないか、つまずいている子どもが、どこでつまずいているのかな どを教師が確かめるための視点でもある。 ・ 絵の具を混色しているときに偶然できた色にどのような感じをもつのか、のこぎりで板材を切っているとき、 その音や腕の力の入れ方、繰り返しのリズムからどんなイメージをもつのかなど、子どもの姿を通して、 〔共通事項〕を確かめながら、指導に生かしていくことが求められる。 小学校新学習指導要領 ポイントと授業づくり 図画工作(平成20年11月)p6、21、22
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