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       研究の概要 | 
  
  
    | (1) 研究テーマ | 
  
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          知識・技能の習得を図り、数学的な思考力・判断力・表現力を育む学習指導の工夫−数学的活動の充実を通して−
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        | 新学習指導要領から | 新学習指導要領では、 ●基礎的・基本的な知識・技能を確実に身に付けること
 ●身に付けた知識・技能を活用して課題を解決する力を育成すること
 が重視されています。
 
 特に数学では、数学的な思考力・判断力・表現力を育成するために、
 ●根拠を明らかにして筋道を立てて体系的に考えること
 ●言葉や数、式、図、表、グラフなどの相互の関係を理解し、それらを適切に用い
 て問題を解決すること
 ●自分の考えを分かりやすく説明すること
 ●互いに自分の考えを表現し伝え合ったりすること
 などの指導を充実することが述べられています。
 
 数学的活動は、
 基礎的・基本的な知識及び技能を確実に身に付けるとともに、数学的に考える力を高めたり、数学を学ぶことの楽しさや意義を実感したりするために、重要な役割を果たすものである。
 数学的活動は、一層の充実を図るために各学年の全領域を通して位置付けるようになっています。
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        | 全国学力・学習状況調査の結果から | 平成21年度の佐賀県の生徒の平均正答率は、A問題の「数と式」とB問題の「数と式」及び「数量関係」において全国平均と同じかやや上回っていましたが、A問題の「図形」及び「数量関係」とB問題の「図形」については、全国平均を下回る結果となっていました(表1)。 設問別に見ると、
 ●平行四辺形は点対称な図形であるが、一般的には線対称な図形でないことを
 理解すること
 ●2つの数量関係が反比例の関係になることを理解すること
 ●事柄の特徴を的確にとらえ、数学的な表現を用いて説明することができること
 ●証明を振り返って考えることができること
 などにおいて課題が見られました。
 
            
              | 表1 全国学力・学習状況調査の平均正答率 |  
              |  | 佐賀県 | 全国 |  
              | 数学A | 数と式 | 67.5% | 67.3% |  
              | 図形 | 62.8% | 64.6% |  
              | 数量関係 | 55.0% | 56.2% |  
              | 数学B | 数と式 | 62.5% | 61.4% |  
              | 図形 | 55.5% | 57.5% |  
              | 数量関係 | 55.2% | 54.1% |  
              | (平成21年4月21日実施) |  |  
        | 佐賀県小・中学校学習状況調査の結果から | 平成21年度の「活用する力を問う問題」について、「おおむね達成」の到達基準を第1学年はやや上回っていましたが、第2学年は下回り、「数学的な表現を用いて、思考の過程や判断の根拠などを数学的に説明する力」の定着について課題が見られました。平成19年度の教師意識調査の結果(図1)から   
                
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                  | 数学的活動を通して課題を解決する授業を多く行っている学校ほど正答率が高い傾向にあることが示されています。 |  平成21年度の教師意識調査の結果から
 
          「発表や話し合い活動など表現し、考え方を広げたり深めたりする活動を取り入れた授業を行っている頻度と教科別正答率」の結果では、Aグループ(学校スコアの県平均を10ポイント以上上回る学校群)とBグループ(学校スコアの県平均を10ポイント以上下回る学校群)の差が6.3ポイントと他の教科に比べて大きくなっていました。
           
              グループ学習などの話し合い活動は、知識・技能の習得と数学的な思考力・判断力・表現力をはぐくむための有効な活動の1つであると見ることができます。
          
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              | ※学校スコアとは、教師意識調査及び児童生徒意識調査の結果から、各学校における教師の指導や児童生徒の意識調査等に関する回答状況を数値化することを目的として、質問項目に対する回答選択肢ごとにポイントを付けて重み付けを行うことにより、独自に算出した値のことです。 (例)宿題を出していますか。
 1 多くの時間で出している        →100ポイント
 2 どちらかといえば出している          → 66ポイント
 3 どちらかといえば出していない方が多い   → 33ポイント
 4 全く出していない                 →  0ポイント
 各学校の教師、又は児童生徒数の回答状況を上記のようなポイントに換算して、その学校の平均を求めたものです。
 ある学校で、1人の教師だけが授業を行っていて、2と回答した場合、学校ポイントは66ポイントになる。
 ある学校で、3人の教師が授業を行っていて、1、2、2と回答した場合、(100+66+66)÷3=77 学校ポイントは77ポイントとなる。
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        | 研究の方針 | 知識・技能の習得を図り、数学的な思考力・判断力・表現力をはぐくむためには、以下の数学的活動を効果的に位置付け、授業の工夫を図る必要があると考えます。 ●既習の数学を基にして、数や図形の性質を見いだし、発展させる活動
 ●日常生活や社会で数学を利用する活動
 ●数学的な表現を用いて根拠を明らかにし筋道立てて説明し伝え合う活動
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    | 次の3つの視点から研究を進め、これからの数学科学習指導について提案していきます。 | 
  
    |  ア 全国学力・学習状況調査及び佐賀県小・中学校学習状況調査の分析 | 
  
    |  | 全国学力・学習状況調査及び佐賀県小・中学校学習状況調査の結果から、佐賀県の生徒の課題を分析し、課題解決のための手立てを紹介します。 | 
  
  
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    |  イ 知識・技能の習得と数学的な思考力・判断力・表現力をはぐくむための学習プリントの作成 | 
  
    |  | 授業後の確認問題、宿題、単元末の問題、長期休業中の課題に利用できる学習プリントを1年生の内容で2種類作成します。@新学習指導要領の内容に示されている知識・技能の習得を図るための学習プリント
 A根拠を明らかにし筋道を立てて体系的に考えたり、言葉や数、式、図、表、グラフなどの相互の関係を
 理解し、それらを適切に用いて解決したりする学習プリント
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    |  ウ 数学的活動を効果的に位置付けた授業展開案の作成 | 
  
    |  | 教科書に沿った学習内容で、数学的活動を効果的に位置付けた授業ができるように、次の内容を作成します。
@数学的活動を効果的に位置付けた授業展開案を第1学年の全時間分作成
 A授業展開案を基に詳細授業展開案の作成
 B詳細授業展開案の検証授業で利用するワークシートの作成
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        | 最終更新日:2011-03-30 |  |